国別のCO2排出量で世界断トツなのは中国ということは誰でも知っている。次いで米国(中国の半分以下)、インド、ロシアと続き、日本は世界5位(2019年、以下同)。世界で5番目の「CO2排出大国」であるという自覚が国民には乏しい気もするが、とはいえ中国の10分の1、米国の2割強のレベルだ。
https://www.globalnote.jp/post-3235.html◾️
国民1人当たりの排出量 では、国民1人当たりの排出量ではどうか。上位には中東産油国が居並ぶが、次いでカナダ7位、豪州8位、米国11位、ロシア16位、韓国17位……と続き、日本は22位となる。カナダ、米国、ロシアは石油・天然ガスの産出大国で、豪州は石炭産出大国だ。韓国は日本と同様、エネルギー資源をほぼ100%輸入に頼っているが、石炭の消費率が比較的高い。ただ、中国は33位と日本より低い。さすがに人口が巨大で、GDPも1人当たりではまだ先進国に遠く及ばないためだろう。
また、欧州諸国や途上国も日本より1人当たりCO2排出量は少ない。欧州は再エネや原発、化石燃料の中では比較的CO2排出が少ない天然ガスの発電ウエイトが高く、EVも普及しているので、脱炭素が進んでいるということ。途上国は製造業が少なく自動車も未普及なので、そもそも1人当たりのエネルギー消費が少ない。
https://www.globalnote.jp/post-1656.html◾️
GDP当たりの排出量 では、GDP当たりのCO2排出量はどうかというと、日本は世界107位。中国は31位、韓国72位、カナダ79位、豪州89位、米国103位より少ない。経済規模の割りにCO2排出量は少ない方だといえる。
ただ、やはりGDP当たりでは世界最低レベルの北欧諸国をはじめ(低い順に)英国、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、ドイツ等の欧州主要国は日本よりさらに排出量が少ない。
https://www.globalnote.jp/post-1644.html◾️
経済成長しながらCO2排出も減らしている北欧 日本は省エネは進んでいるが、原発事故以来、原発再稼働が遅れ、再エネの普及も遅れている結果、発電の7割以上を化石燃料に頼っていることが脱炭素のボトルネックとなっている。最近このブログでも書いた(
「スウェーデン経済モデル」)が、スウェーデンなど北欧諸国は、デジタル化などにより日本以上に高い経済成長をしながら、再エネの拡大によってCO2排出量は日本以上に減らしている。
https://earthene.com/media/271
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