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日本の私立教育法人になぜか多い世襲経営

Posted by fukutyonzoku on 02.2023 社会福祉 0 comments 0 trackback
 園児への暴行容疑で1歳児担当保育士3人が逮捕された静岡県裾野市の私立「さくら保育園」。公開情報が少ないので、軽々なことは言えないが、この保育園は1981年に櫻井寛という方が開園。同県内で初めて延長保育を実施したという。定員は当初90人だったが、0歳児保育、1歳児保育拡充、産休明け保育開始、他所の公民館などで一時保育や休日保育(地域子育て支援センター事業)を開始するなど事業を拡大。2003年に定員を120人に拡大。現在の園長兼施設長の櫻井利彦氏は2代目で、09年に運営主体の社会福祉法人「桜愛会」理事長を引き継ぎ、同時に定員30人の分園を開設し、現在は4施設を運営している。

 裾野市は静岡県東部の富士山の裾野に広がる人口5万人余りの中小規模都市。かつては大企業製造業の工場立地が進み人口は増え続けたが、ここ10年ほどは若者の東京圏への人口流出に悩まされていたようだ。
 もしかしたら、さくら保育園は経営拡大で保育士の人材獲得や養成が追いつかず、現場に無理がかかって保育士らはストレスを溜め込んでいたのではないかーーとの声も出ている。もちろん、だからといって報道されているような虐待行為が本当にあったのなら、許されないことは言うまでもないが。

 思うに、地方の私立の教育法人や社会福祉法人はかつて地元の名士が開設し、世襲されているケースが多い。中には経営能力のない子息が世襲しているケースも少なからずあるのではないかと想像される。報道によれば、さくら保育園の櫻井園長は内部告発によって事件が発覚後、慌てて保育士やスタッフ全員に誓約書を書かせ、土下座までして情報漏洩しないようお願いし、情報隠蔽を図ったという。この園長もそうした無能な世襲経営者の一人ではないかと疑いたくなる。
 安倍政権時代に問題になった某学園の経営者も世襲の2代目だが、教育法人や社福法人が世襲で引き継がれ同族ビジネスになってしまっている日本独特の体制・慣習はどうなのか、と思うことが少なくない。政治、中小企業、私立学校・社福法人……日本で劣化が目立つ分野は世襲ビジネス化されている分野が少なくないのは、果たして偶然だろうか。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/218657

http://www.sakura-hoikuen.jp/submenu/enkaku.html

https://www.city.susono.shizuoka.jp/material/files/group/11/17937985.pdf
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