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エラーカタストロフ仮説の真実性

Posted by fukutyonzoku on 30.2022 医療 0 comments 0 trackback
◾️英、米、カナダ、豪州は既にピークアウト

 主要国の新型コロナ感染者数の直近の状況を点検すると、英、米、カナダ、豪州などは既にピークを越え、減少し始めている。これらの国々はオミクロン株感染が急増してから1カ月経つか経たないかでピークアウトしている。





 一方、独、仏、韓国などはまだ増えているが、イタリアはピークアウトした感がある。独仏もまだ増え始めて1カ月前後しか経っていない。今がピークである可能性もある。





◾️ワクチン追加接種の効果?

 もし、独仏や日本などでも間もなくピークアウトするとすれば、オミクロン株は感染スピードは速いが、ピークアウトするのも早い可能性があるのではないかと思う。「減り始めた国はワクチンのブースター(追加)接種の効果」との見方もあろうが、独、韓国の追加接種率は50%を超えており、フランスも46.2%と米国の25.5%より相当進んでいるが、まだピークアウトしていないし、追加接種率が世界最速のイスラエルもまだピークアウトしていない。従ってあまり説得力はないと思う。2回接種率も英米は日本より低い。
https://www.asahi.com/amp/articles/ASQ1V5TN0Q1VUHBI015.html

◾️行動変容の影響?

 またピークアウトした英米などは今回は社会的規制を殆ど実施せず、国民はマスクさえろくにしていないので、行動変容とも無関係だろう。
 とするなら、感染力の強いオミクロン株は自壊するスピードも速いという仮説が成立しないか。デルタ株感染拡大時に話題になった「エラーカタストロフ」仮説だ。私はウイルス学の専門家ではないので断定的なことは言えないが、オミクロン株はスパイクたんぱく質の変異が約30と多く、そもそも不安定なウイルスである。デルタ株以上に自滅速度が速くても何ら不思議はないと思う。

◾️第5波の感染者急減も謎のまま

 日本ではデルタ株による昨年の第5波でも8月下旬から急に感染者数が減り始めた。当時のワクチン接種率は1回目が50%を超えた程度で、2回完了はまだ40%程度だった。感染者の割合が高い若い人たちはまだ殆どワクチンを打っていない状態だった。東京都では7月12日から緊急事態宣言が発令されたが、東京五輪を挟んで繁華街の人流は十分には下がらず、8月中旬のお盆明けからはむしろ人流は増加傾向に転じていた。それなのに8月下旬から感染者数が減り始めたのは今でも謎のままだ。
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