企業が新卒採用に当たって大学名だけで足切りするくらいなら、かつての指定校制度を復活させる方がよほど公明正大で、最初から弾かれる大学のエントリー学生にも無駄な手間と時間とコストと期待をかけさせずに済むと思いますけどね。
https://www.j-cast.com/kaisha/2016/10/03279582.html?p=all 自由応募が当たり前になったのは1990年代初頭、当時の盛田昭夫ソニー会長の「学歴無用論」が発端と記憶してます。当時、理系学生の人気No. 1企業だったソニーが「面接でも出身大学名は一切見ない」と自由応募を始め、他の大企業も横並びで追随。ただ、ソニーも蓋を開けてみれば高偏差値大学出身者だらけになったというオチがつきますが、それでも当時は少数ながらも中堅以下の大学出身者も入っていた。要は当時のソニーにはまだ人材に多様性を求め、変わり種の面白そうな人材を見つけたいという意欲があったということです。
規格外の人材を発掘し、育てようという意欲のない今の大半の大企業は指定校制度を復活したらいいんです。ただし、人材をコストとしか考えず、採用に手を抜いているような大企業はこれから生き残っていけないとは思いますけどね。
そもそも新卒一括採用は戦後の人材・人手不足時代にまだ少なかった大学生を企業が競って青田買いする特殊な環境下で始まった採用慣行に過ぎなかったはずですが、環境がすっかり変わってしまっているのに、国際的にも特殊なこんな新卒一括大量採用をなぜいまだに続けてるんですかね。しかも、かつての日本企業はOJTや社費留学などでそれなりに人材投資をしていたが、今はそれも怠っている。要は使い捨て。若い人材を育てる余裕も意欲もないのなら、新卒一括採用なんてやめて即戦力だけ中途採用してればいいでしょうに。
前例踏襲と横並びという日本の組織の宿痾でしょうか。そんな思考停止の大企業に明日はないという気がますますしますが。
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