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参院選で野党はなぜ敗れたか

Posted by fukutyonzoku on 10.2016 政治・経済 0 comments 0 trackback


参院選は、ほぼメディアの事前予想通り、与党が改選過半数を制し、改憲4党が非改選を含め3分の2を超えた。

今回は安倍批判票の受け皿がなかったというのが率直な印象だ。「野党共闘」は両刃の剣だった。宮城、新潟など奏功した選挙区もあったが、地元議員ら実動部隊が互いに不信感を持ったままま最後まで一体化できなかった選挙区が多かったのではないか。比例区では野党は全般に票を落としたようだ。特に民主党は左傾化により中道保守層の票を大幅に減らした。
改憲については、そもそも公明、維新は9条改正には否定的だから、リベラル陣営が危機感を煽ったような即9条改正とはならないだろう。このことは選挙前からわかっていたことだ。リベラル勢力の扇動は空回りしたのではないか。
むしろ、内向きになる米国、膨張主義を強める中国、核とミサイル開発で瀬戸際外交を強める北朝鮮、日本人を例外扱いしないテロの頻発…日本を取り巻く安保環境は間違いなく厳しくなっているのに、護憲派が訴えたのは「憲法を守れ」という相も変わらぬお題目だけで、安保環境の変化に対する現実的な政策対応はほとんど何も示していない。その代表格である社共に民主党が共闘したとあっては、ますます政権を任せられないと思った人が多かったのではないか。

アベノミクスについても、必ずしも多くの支持を集めているわけではないが、それでは野党に現実的な対案があるかと言えば、そうは見えなかった。若者支援とか子育て支援の充実など耳障りのいい個別政策は並んでいるが、肝心の財源論が抜け落ちている。全政党が消費税増税は延期だし、歳出削減にはどこも触れていない。つまり財源は国債増発しかない。説得力ある成長戦略が示せていたとも思えない。これでは政策とは言えない。相変わらずポピュリズム政党しかないということだ。

G7は本当に「世界経済の新たな危機」で一致したのか?

Posted by fukutyonzoku on 23.2016 政治・経済 0 comments 0 trackback
先日の参院選を前にした党首討論会で、安倍首相は消費税増税再延期の根拠として伊勢志摩首脳宣言を引き、「(新たな危機に協調して対処することで)一致したんですから」と相変わらず詭弁を弄し続けている。

しかし、同首脳宣言では「前回の会合以降、世界経済の見通しに対する下方リスクが高まってきている」と言っているに過ぎない。

「新たに生じつつあるリスク」とも言っているが、それを指しているとおぼしき具体的な記述は以下の通り。

「近年、世界的な貿易のパフォーマ ンスは期待外れの状況にある。弱い需要及び未対応の構造的な問題が、実際の及び潜在的な成長に負荷を与えている主な要因である。非経済的な由来による潜在的なショックが存在する。英国の EU からの離脱は、より大きな国際貿易及び投資に向けた傾向並びにこれらが生み出す雇用を反転することになり、成長に向けた更なる深刻なリスクである。悪化した地政学的な紛争、テ ロ及び難民の動きは、世界の経済環境を複雑にする要因である」

これだけである。リーマン・ショックの「リ」の字もサブプライム危機の「サ」の字も出てこない。これのどこが「危機前夜との認識で一致した」というのか。経済の先行きといものは、常に何がしかのリスクがある。現在の考えうるリスクを羅列しているだけである。もし危機が起こったらG7が政策をフル動員し協調して対処しましょう、というのは一般論に過ぎない建て前を再確認しているだけのことである。

さらにこの宣言では、「債務を持続可能な道筋に乗せていくための取組を継続」することの重要性や、労働市場改革等の「構造政策」の重要性を繰り返し強調している。金融政策や財政政策だけに頼ることを戒めているのだ。
「債務を持続可能な道筋に乗せていくための取組」がG7でも世界でも最も遅れている日本が、消費税増税を再延期して財政出動を呼びかけている場合ではないのだ。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000160267.pdf

鉄道の振替輸送費は本当に「費用」や「損害」なのか

Posted by fukutyonzoku on 04.2016 社会 0 comments 0 trackback


 愛知県大府市で認知症の男性(当時91歳)が1人で外出して列車にはねられ死亡した事故を巡り、JR東海が遺族に約720万円もの損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は1日、男性の妻(93歳)に「見守り責任があった」として賠償を命じた2審判決を破棄、JR東海側の請求を棄却した。1審は遠くに暮らす長男(65歳)を含めてJR東海側の請求額約720万円全額の賠償を認め、2審では「フェンスに施錠をしていなかったなどJR東海にも安全確保上の落ち度があった」として半額に当たる約360万円の賠償責任を妻のみに認めていた。しかし、最高裁は遺族側の逆転勝訴という英断を下した。
JR東海側が全面勝訴した1審判決では、亡くなった男性の妻も要介護1の認知症患者にもかかわらず男性の介護をしていたが、まどろんだ隙に男性が一人で外出しただけに「こんな判決が確定すれば、徘徊癖がある認知症患者は強制隔離するしかなくなる」「認知症患者の面倒をみている家族にこれほど厳格な監督責任を求めるなら、今後は在宅介護は成立し得なくなる」などと、介護関係者やメディアなどから猛烈な批判の声が上がっていた。最高裁は今回、良識ある判断を示したと素直に讃えたい。
ただ、メディアが全く触れない論点が放置されているので、ここで指摘しておきたい。原告のJR東海が賠償を請求したのは「列車の遅れによる振替輸送費などの損害」だという。乗客による運賃の払い戻しや車両等の設備損傷ならまだしも、振替輸送を他の鉄道会社に委託したことで発生したとされる費用は、本当にJR東海の「損害」と認定すべき代物なのだろうか、という疑問だ。

◾️振替輸送の費用と利益の両面性

この裁判は民事訴訟なので、JR東海が賠償請求した「損害」の詳細は公開されておらず、不明だ。しかし、列車遅延の一般的なケースで考えれば、JR東海は、振替輸送を引き受けてくれた別の鉄道事業者に対し、振替乗車した乗客の運賃を事後に支払う仕組みなのだろう。
しかし、よく考えてみてほしい。そもそも振替輸送を請け負う鉄道事業者に追加的なコストは発生しているのだろうか。振替輸送を引き受けた鉄道会社が急遽増便するという話は聞いたことがない。普通に考えれば、振替の乗客が増えた分だけ混雑が増すだけであろう。つまり、振替輸送を引き受けた鉄道会社は、他社の乗客を乗せてその運賃の支払いを振替輸送の要請元から受け取る分だけ丸々儲けとなるはずだ。
鉄道会社間の振替輸送の契約は相互互助の契約になっているので、JR東海が逆に他社から振替輸送を要請されて引き受けた場合には、今度はJR東海側に丸々利益が発生するはずだ。
つまりは、JR東海にとって(振替輸送契約を有している全ての鉄道会社も同じだが)本当の損害は、決算期等の一定期間を通じて「他社から受け取った振替輸送費」ー「他社に支払った振替輸送費」の差額がマイナスになった場合、その差額のマイナス分だけのはずなのだ。一度の事故で他社に支払った振替輸送費だけを取り出して「損害」と評価し、その賠償を請求するとすれば、それは詐欺に等しい行為であろう。

◾️振替輸送費の算定はどんぶり勘定?

それ以前に、鉄道事業者同士の振替輸送契約が1回の振替輸送案件ごとの該当運賃をいちいち計算して精算する方法を取っているとすれば、少々信じがたい。
複数の鉄道会社間の相互接続が進んでいる大都市圏では、トラブルによる遅延や振替輸送は頻繁に発生している。特にラッシュ時に振替輸送を利用する大多数の乗客は、規定の振替乗車票などはいちいち受け取らずに先を急ぐのが普通だ。振替輸送を実施した他社の改札を通る場合は口頭だけで自己申告し、駅員は振替票なしでも改札を通すということが実際には通例となっている。
とすると、もし駅員が振替票なしで改札を通した乗客数を数えているとしても、その総数を客観的に証明するものは何もない。つまり、振替輸送の要請元への請求は、その気になればいくらでも水増し請求ができてしまうはずだ。
話が少々脱線するが、こんな怪しい概算費用のやり取りをするくらいなら、金銭のやりとりなしの長期互助契約にする方がよほど合理的ではないか。事故発生による運休や遅延は、どの鉄道会社にとっても偶発的に発生する性質のもので、不可抗力だし、相互の振替輸送は長い目でみれば「お互い様」だ。実質的な追加費用も発生していないとすれば、そもそも「損害」でさえなく、しかも正確な費用算定をお互いにできないのであれば、「曖昧な金銭のやり取りはやめませんか?」となるのが当たり前ではないのか。

◾️振替輸送は法的義務ではなく自主的な乗客サービス

さらに言えば、振替輸送というものは、鉄道会社の乗客との契約である運送約款や営業規則等で規定されてはいるとはいえ、法的な義務に基づいて実施しているわけではない。過疎地などでは代替輸送手段がなく振替輸送をしたくても不可能な路線は至るところにある。つまり、振替輸送というものは、あくまで鉄道会社が可能な範囲で自主的にやっている乗客サービスに過ぎないのだ。その自主的な付加的サービスの費用を「損害」として原因者に請求するのは、そもそも変ではないか。しかも、その費用は本当に費用かどうかも怪しいとなれば、なおさらだ。

◾️損害を受けているのは鉄道会社でなく乗客

列車遅れや混雑という形で本当に損害を受けているのは、鉄道会社ではなく利用客の方ではないのか。鉄道会社は、遅れが出るたびに利用客に損害賠償しているのかといえば、そんなことは一切ない。お詫びのアナウンスだけで済ませているではないか。
こんな理不尽な「損害」に対して賠償請求するJR東海もJR東海だが、それを「損害」と認定した名古屋地裁、高裁の裁判官も裁判官である。
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